留学同中央が週刊『現代』編集部に提出した申し入れ書
申し入れ書
2006年12月11日
『週刊現代』編集長、担当記者様
貴誌12月16日号の40〜41頁によると、私たち在日本朝鮮留学生同盟(略称:留学同)、および所属する学生や職員に対し、「総聯のオルグ専門部門」、「女性メンバーがあらゆる手を使ってオルグする」、「総聯によって一本釣りされ、工作員に仕立て上げられた者」と書かれていますが、このような記事の内容は全くの事実無根であり、留学同に所属する多くの学生や職員、卒業生たちからも著しく名誉を毀損されたとの傷心と怒りの声が連日あがっています。
そもそも、私たち留学同は、日本の大学・専門学校に通う在日朝鮮人学生たちが集い、自分たちの民族性を堅持していくための学習会や交流会といった、いたって学生らしい活動を日常的に行っている在日朝鮮人学生団体です(注:外国人登録表記上の「朝鮮」、「韓国」を問わず幅広い同胞学生が所属)。また、日本と朝鮮半島の友好親善に努め、東北アジアの平和と安定にも貢献するような公共的且つ幅広い活動実績を持ち、今までも、そして現在ももちろん、多くの日本の学生・大学教員・市民達からの支持・賛同を得ています。
本記事は、それを「総聯のオルグ専門部門」とひとくくりに断定したばかりか、あたかも「工作員」として、朝鮮民主主義人民共和国のミサイルや核開発に直接的に関わってきたかのような印象を与えるように意図的にミスリードし、一連の反総聯・反朝鮮キャンペーンの一環として、総聯関連団体や関係者を誹謗中傷することを目的として書かれたとしか思えない、きわめて悪辣で陰湿な内容であります。そればかりか、団体名称「在日本朝鮮留学生同盟」すら正確に書かれていないことからも、本記事が冷静且つ地道な取材に基づいておらず、また、「権力の監視」といったジャーナリズム精神のかけらもない、むしろ弱いものを一方的にいじめ、攻撃し、権力におもねったでっちあげの記事であることは明白です。
そして、私たちが殊更憤慨し、抗議するのは、「女性メンバーがあらゆる手を使ってオルグする」とした文章に対してです。あえて根拠もなく女性の性を特化し、且つ「あらゆる手を使って」という表現を使うことは、まさに女性蔑視に他ならず、このような非常に悪質な女性に対する冒涜と攻撃は、まったくもって執筆者と貴誌編集部の品位と人格を疑うもので、激しく抗議します。
私たちは以上のように抗議を申し入れ、以下の点を強く要求します。
一、別紙質問書に対し、担当記者自らが書面にて1週間以内に回答すること
二、在日本朝鮮留学生同盟中央本部宛に謝罪文を書面にて送ること
三、誌面での本記事に対する謝罪、及び撤回・訂正記事を掲載すること
在日本朝鮮留学生同盟 中央常任委員会
留学同中央が週刊『現代』編集部に提出した質問書
講談社週刊現代編集部が留学同中央に送付した回答書 |