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在日朝鮮留学生同盟中央本部
 
≪コチュカル通信≫280号
     
 
<視点>権利と恩恵


 
   
 

  「高校無償化制度」がスタートしてから、その枠組みから朝鮮学校が排除され、あげく不当な「審査」を強要され、結果教育内容にも介入し、多くの自治体では補助金を大幅にカットするという事態にまで膨らんでいくというデタラメな権利蹂躙がまかり通っています。

 在日朝鮮人が朝鮮学校で民族教育を受けることは徹底して在日朝鮮人の民族的権利です。そしてその教育内容に関しては朝鮮人に自主的な決定権があります。

 「日本にいるから日本の言うとおりにしろ、そうすれば認める」というのは、権利ではなく恩恵にすぎません。日本人が在日朝鮮人の教育の在り方を決定できると無自覚に前提しているのは、いまだ宗主国支配者としての自意識が抜けきっていないのではないでしょうか。その意味で、在日朝鮮人は今なお植民地にあるのかもしれません。

 ここで取るべきスタンスは「いう事を聞くので認めてください」と恩恵を求めることではないことは明らかだと思います。その先には、この支配関係を強化する道しかありません。恩恵は、支配と被支配の関係性の維持において欠かせない潤滑油です。いうまでもなく、この恩恵とは違い、権利は支配関係を前提としない自立的な概念です。朝鮮学校を巡る問題は権利の問題であって、いかに日本が恩恵を施すかの問題ではないし、そうであってはいけません。

 そもそも在日朝鮮人は、日本という制度に包括された内部的存在=少数民族ではありません。日本は、「無償化のための審査」と称して「北朝鮮との関係性」云々を言い訳に排除を正当化しようとしていますが、むしろ関係性が明らかになればなるほど、本来、その国家(民族)の自主権に踏み込んでいく不当な侵略的姿勢を自ら証明していくことになるはずです。

 逆に言えば、祖国と「関係性がない」という事を証明しようとすればするほど、日本の支配関係の中におさまっていこうとする自殺行為と言えますし、当局が執拗に祖国との関係を断てと要求するのは、その欲望の表れではないでしょうか。「普遍的人権」論だけでは、こういう状況に抵抗するための朝鮮人の自主的権利としての主張が逆に弱くなってしまうように思われます。

 民族的な自主権の観点から、朝鮮学校をめぐる問題をとらえ直していく必要があると思います。

(留学同東海)

 
     
 
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