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  《留学同通信》No1  
   
  メディアを斬る!  
     
 

「メディアを斬る」ということで、今回は「朝鮮学校の高校無償化適用に関する新聞報道」という観点から、産経新聞と朝日新聞をざくざく切っていこうと思います!

産経については、@記事のタイミングAジャーナリズム原則Bヘイトスピーチという3つのポイントに着目しました。

まずは@記事のタイミングについてですが、「産経って、記事を出すタイミングが絶妙じゃん(ByCオンニ)」のいう言葉通り、無償化適用に関する動きがある度、産経はそれを扇動または阻止するかのように記事を出してきています。

例えば、有名な「朝鮮学校 無償化適用除外へ知恵を絞れ」という記事ですが、これは2010年2月21日、中井拉致担当大臣(当時)が朝鮮学校の無償化適用除外を要請した2日後に出ています。また、「朝鮮学校無償化 どさくさ紛れを撤回せよ」という記事は、管首相(当時)が朝鮮学校の無償化適用手続きの再開を指示したこれまた2日後に出ています。

次にAジャーナリズム原則という点からの考察ですが、ジャーナリズムにおいて最も重要なことのうちの1つは「事実ではなく真実を報道すること」であると言います。(事実と真実の違いについては英語でfact・truthと考えればわかりやすいかもしれません)この点については2011年9月24日の記事を例にあげたいと思います。

この記事には、被災した外国人学校などを対象にした施設復旧事業の申請をしたのがほとんど朝鮮学校だった、これではピンポイントで朝鮮学校に予算をつけることになる、高校無償化手続きを停止したことの代替措置となるではないか、けしからん!ということが書かれていますが、確かに「事実」という側面から見たとき、朝鮮学校が施設復旧事業の申請をしたことにはなんの偽りもありません。しかし「真実」を報じるのであれば、なぜ多くの朝鮮学校が申請するにいたったのか(朝鮮学校の多くは老朽化した校舎をそのまま使っているところが多いから)という背景までもしっかり記事にするべきではないでしょうか。

最後に、産経の記事はBヘイトスピーチにあたるのではないかという検証ですが、ヘイトスピーチの概念については内野正幸教授の「ヘイトスピーチ規制条項案」というものを参考にしました。例えば産経の記事には「北朝鮮は犯罪国家だ」とか「朝鮮学校では北朝鮮の支配下で反日的な思想教育が行われている」という言葉が平気で並んでいるわけです。これは「ヘイトスピーチ規制条項案」にある「日本国内に居住している、…人種又は民族によって識別される少数者集団を…侮辱」するとか「…侮辱とは、少数者集団…に対する…排除の主張を通じで行う侮辱を含むものとする」といった要件にぴったりあてはまると思います。

つまり産経の記事は@記事の出し方のタイミングが悪質でAジャーナリズムの基本的な原則に則っておらずBヘイトスピーチにあたるということが出来ます。

続いて朝日についてですが、記事の詳細について話す前に、ジャーナリズムが人々の考えや世論形成にどのくらい影響を与えるのかということに触れておきたいと思います。「マス・コミュニケーション効果研究の展開」という本によると、「個人としては資源が乏しい結果として、個々人はメディアシステムに強く依存し、その影響を受けることになる」「メディア報道を通じた間接的経験に限られる問題の認知は相対的にマス・メディアへの依存が大きくなりがちである」と言います。この点において、発行部数で日本国内2位のシェアを占める朝日が、日本人にとってあまりなじみのない(なじみがないこと自体が問題ですが)朝鮮学校の高校無償化適用というイシューについて、読者及び世論形成に大きな影響を与えることは間違いないと言えます。

さて、朝日は朝鮮学校に対して比較的友好的で、無償化適用についても賛成のスタンスをとっています。では何が問題なのでしょうか。

「北朝鮮は問題だ、だが在日朝鮮人は変わった、昔とは違う、北朝鮮を支持しない者もいる(ブログより引用)」から朝鮮学校にも高校無償化を適用すべきだというのが朝日の論法です。つまり「在日朝鮮人の思想・信条あるいは行動が日本社会が許容可能な程度のものになったことを根拠に権利付与を擁護(ブログより引用)」しているわけで、きちんとした歴史認識に基づいているわけではないんですね。

こうした「朝日的擁護論(ブログより引用)」は実際に読者に影響を与えていて、読者投稿欄の「声」には「生徒の大半は韓国籍だ」とか「朝鮮学校の校長と話したことがあるが、彼は日本の政治への批判は一切しない」というような言葉がつらつらと並んでいます。一見朝鮮学校の無償化適用に賛成している点、ある意味産経よりもタチが悪いと言えますね。

「溺れるものは藁をもつかむ」じゃないですが、朝鮮学校の無償化適用実現が厳しい状況に置かれている今、朝日の社説をありがたがる気持ちが理解出来ない訳ではありません。しかし、私達(留学同のトンム達だけでなく多くのトンポ達も含め)はもっときちんと記事の内容を精査するべきなのではないのではないでしょうか。

産経や朝日のみならず、日本のメディアが朝鮮学校について正しい歴史認識の下に報道をしている事例はあまり見受けられません。メディアの力は大きいですが、それに屈することなく、高校無償化適用を実現させるため、今私達に出来ることを精一杯やっていきましょう!

※参考ブログ:日朝国交「正常化」と植民地支配責任(http://kscykscy.exblog.jp/)

(留学同神奈川R.I)

 
     
     
     
 
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