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在日朝鮮留学生同盟中央本部
 
≪コチュカル通信≫279号
     
 
女性たちのリレーメッセージ〜在日朝鮮人運動の現場から〜


 
   今回は、一橋大学院で修士論文≪『解放』直後在日朝鮮人による濁酒闘争の史的考察≫を書き上げたR・H先輩が京都のS・Hトンムのメッセージに応えてくれました。
   
   

S・Hトンム、お手紙コマッスンミダ(ありがとう)!深く共鳴しながら読ませていただきました。

  留学同で性別による役割が陰に陽に強要されたり、「女子力」などという日本のマスメディアによる消費戦略に基づいた言葉が、無批判に飛び交っていることは、ニョドンム達(女性)が活動する上で窮屈なのではないかと想像します。

  そもそも「女性は家庭に入る」といった性役割は歴史的にずっと変わらず存在したものなのでしょうか?私は、近代においてそのような関係性が再編成された点を見るべきだと思っています。つまり、資本主義に基づく産業革命や植民地化といった歴史的プロセスを経て、性役割はつくりかえられ強化されてきました。

  朝鮮の場合は特に、日帝の植民地化と共に労働環境や家族関係が急激に変化し、男性達は土木や炭鉱の危険な労役に駆り出されました。朝鮮人女性たちは西洋のように家庭化・個人化したのではなく、紡績工場や炭鉱の雑役、飴・濁酒売りといった不安定な稼ぎ手にならざるを得なかったのです。彼女たちもまた日帝の植民地主義システムにおける安価な労働力として動員された最底辺に位置付けられていったのです(「慰安婦」はその最たる例でしょう)。

  このようにして見ると、植民地主義がいかに性差別を前提としながらそれを利用して搾取・支配構造をもたらしていたかが分かるはずです。私は一世ハルモニ達の聞き取りをしていますが、彼女たちは貧困と差別の中で過酷な労働の負担に加え、家庭の性役割に縛られ、二重三重にも生き方を制限されてきました。

  在日朝鮮人運動が、真に全ての朝鮮人の解放を目指し、私たちを抑圧してきた緒構造の克服を目指すならば、性に基づく差別からの解放は不可欠です。これまでの朝鮮人運動は歴史的にあらゆる可能性を奪われてなお、一人一人の力を束ねて連帯し、自主的な生のあり方を追い求めてきました。であればこそ、運動の具体的な場面においても、性役割など所与の権力関係に基づかない、個々人が主体的に参画できる開放的な取り組みによって真の連帯がなされるでしょう。

  これまでの在日朝鮮人運動において性差別を克服していくためになされてきた努力に敬意を払いながら、先輩であるR・Mオンニ(先輩)が現場で何を感じ活動なさって来たか是非お聞きしたいです。

→280号に続く

 
     
 
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